連載 「経済断影」/官民に痛みを迫る「金利が生ずる世界」

2024年5月号 BUSINESS [経済断影]

日本銀行がマイナス金利などの大規模金融緩和を解除し、17年ぶりの利上げに踏み切った。デフレからの完全脱却が視野に入る中で、日本経済は「失われた30年」を取り戻す道を歩み始めた。ただ、歴史的な低金利が10年以上も続いた副作用も指摘されている。金利が生じる経済正常化の過程は「ぬるま湯の時代」が終わり、官民にとって痛みを伴うものであることを忘れてはならない。政府はこれまでの低金利下で緩み切った財政運営を早急に見直し、財政規律を回復させる必要がある。金利の上昇局面を迎え、国債の利払い費は確実に増加するからだ。財務省の見通しでは、2027年度の国債の利払い費は15・3兆円と24年度に比べて1・6倍に膨らむと予想されている。財政リスクの懸念が高まる中で、歳出削減は避けて通れない。政府・与党で今後、大きな議論になるのは、新たな財政再建目標である。現在は25年度にプライ ………

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