二輪大国ベトナムで政府が7月に表明した環境対策に、同国で二輪シェア8割を握るホンダやヤマハ発動機など日系メーカーが神経を尖らせている。2026年7月から首都ハノイ中心部でガソリン二輪の走行が時間・地域限定で規制され、段階的に四輪も含むガソリン車が走行禁止となる。今後ハイブリッド車（HV）も規制対象となる可能性がある。HVの現地生産に乗り出すトヨタ自動車にとっては、出鼻をくじかれかねない計画だ。二輪・四輪販売はまだガソリン車が中心だが、ベトナムの電動化への動きが東南アジア各国に広がれば、日本勢の戦略が揺らぎかねない。計画では、まず26年7月から環状1号線内で混雑や排ガスの多い時間帯を中心にガソリン二輪の通行を制限する。規制区域には日系企業が多く入居するビルや官公庁、観光地などが立ち並ぶ。28年には環状2号線内へ広がり、排ガス基準を満たさないガソリン・ディー ………