2026年1月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
“ラッパのマーク”で知られる「正露丸」を手がける大幸薬品の行く手に暗雲が漂い始めている。中華圏で正露丸の売り上げを拡大する中期経営計画を打ち出したが、高市早苗首相の「台湾有事」を巡る発言に中国が猛反発し、描く成長戦略が狂いかねない状況に陥っているからだ。11月に公表した2026年から3カ年の中期経営計画で、同社は25年12月期で63億円を見込む売上高を28年12月期で85億円以上に、同3億円を見込む営業利益と純利益を同10億円以上に引き上げるとした。正露丸を「中期計画の成長ドライバー」(同社)とし、とくに中華圏で伸ばす。これまでも香港や台湾、中国南部で売れている正露丸だが、「中華圏ではまだ展開できていない地域もある。多くの潜在需要があるはず」(同)と説明する。まず北京市や上海市といった主要都市への供給を強化し、向こう3年で中国本土での配荷先を現状の2倍近い8万店 ………
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