2026年1月号 連載
東大理三(医学部)で二年生をしている。入学後一年半は一般教養を学ぶため、医学の勉強は始まったばかりだ。問題は、勉強が面白くないことだ。その最大の理由は、授業から患者さんや医療現場の像が浮かび上がってこないからである。身体について病気に結びつけて教わることはあまりない。また仮に病気と関連して教わるとしても、そこから患者という一人の人間が社会で生きている様子にはまったく行き着かない。そういうリアリティがないのだ。FACTA11月号に掲載の「現場からの医療改革」を進める上昌広先生はその真逆だ。彼は私に「医師の仕事はプロフェッショナルとして患者に尽くすことだ」という基本的な態度を強調して教えてくれる。そこには常に現場のリアリティがある。メディアには政策論議が溢れかえっているが、現場のリアルを映すこのような情報は驚くほど少ない。これを伝えてくれるFACTAと ………
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